作品情報
「あなたが必要なんだ」優しく触れてくれたあの人がこの言葉を残して、またいなくなってしまった ――家族から冷遇され、女中としてこき使われていた元財閥令嬢・沢城澄子。そんな彼女の前に現れたのは、10年前に婚約が破談した志藤財閥の御曹司・雄一郎。弱冠27歳の若さで副社長を務める立派な男性になっていた。「澄子さんを迎えにきた」再会するなり求婚され、白紙になった縁談が復活? 不器用ながらも時折見せる雄一郎の温かさに、婚約破談の負い目を感じていた澄子の心は少しずつほぐれていく。たどたどしくも確かに歩みを進めていたふたり。けれどもその結びつきを快く思わない人間たちが、ふたりの距離を引き離して…。








